平成30年度施政方針

 本日ここに、平成30年3月河北町議会定例会を開会し、平成30年度の一般会計予算案をはじめ、関係諸議案のご審議をお願いするに当たり、私の町政運営に対する基本方針と新年度の主な施策の大要を申し上げ、議員各位並びに町民の皆様のご理解とより一層のご協力を賜りたいと存じます。

私は、町政を担わせていただいて4期目の4年目を迎えたところであります。この間初心を忘れず「町民の目線に立った町民主役の健康でいきいきとしたまちづくり」を基本に、第7次総合計画の「人輝き ひらく未来」の実現、そして人口減少対策に向けたきめ細かな施策を展開してまいりました。

昨年には、20年先を見越した都市計画マスタープランの策定、第2次河北町教育振興計画の策定、第3期河北町地域福祉計画の策定、河北町地域防災計画の見直しなどのほか、築50年を越える現在の役場庁舎を新庁舎とする、新庁舎建設基本計画を策定いたしました。

今年は、これらの計画を基本に新たな価値を生み、そして成長させる極めて重要なる年にあたって、私は4期目の最後の年として、町長就任以来県との関わりの中で、特に重要な3点セット、即ち、1番目には谷地橋四車線化、2番目には県立谷地高等学校の存続、そして3番目には県立河北病院の充実強化に誠心誠意取組んで参りました。その結果、2番目の県立谷地高等学校の存続及び3番目の県立河北病院の充実については、お陰様で存続と機能強化を進めることができましたが、残念ながら1番目の谷地橋四車線化については、事業化に至っていないのが現状であります。従いましてこの事業化に最善の力をもって対処するとともに、内にあっては、新庁舎の着工に向け全力で取組む決意であります。

さて、現在の国際情勢は、アメリカ合衆国にトランプ政権が誕生から2年目を迎えておりますが、自国を第1に考えるアメリカファーストを基本とした外交、貿易及び防衛等の政治手法に対して国内外で評価が分かれ、難しい政権運営が強いられております。先日まで、韓国を会場に冬季オリンピックが開催され、世界平和が演出されましたが、我が国をとりまく安全保障面では、北朝鮮による核実験とミサイル発射が繰り返されるなど、極めて憂慮すべき状況を呈しております。

一方、国内に目を向けますと、明治から150年という節目の年を迎えました。この時にあって、安倍総理は、施政方針において、日本は少子高齢化という国難とも呼ぶべき危機に直面しているとし、その克服に向け今こそ新たな国づくりの時と訴えました。

その施策の一つは、働き方改革であります。子育て、介護など、さまざまな分野において、皆さん誰もが意欲をもってその能力を発揮できる柔軟な働き方制度に改革するとしており、同一労働同一賃金の実現や長時間労働の是正を図るとしております。

2点目は、人づくり革命であります。人生100年時代を見据え、社会保障制度を全世代型社会保障へ転換し、人への投資を拡充するとし、保育の受け皿拡大、保育士の処遇改善、幼児教育の段階的無償化、給付型奨学金の拡充等を図るとしております。

3点目は、生産性革命であります。持続的な賃金上昇とデフレからの脱却につなげるため、生産性向上のための諸施策を推進するとしております。

4点目は、地方創生であります。先端科学や観光・農業への支援など新たな地方創生交付金の創設と地方の自主的かつ先駆的な取組みを引き続き支援するとしております。

こうした中で編成された国の平成30年度政府予算案を見てみますと、予算規模を示す一般会計の総額は、平成29年度と比較して0.3%増加の97兆7,128億円となっております。少子高齢化を克服し女性も男性も、お年寄りも若者も、障害や難病のある方も、あらゆる人にチャンスあふれる日本をつくるための施策に重点配分した予算とされております。

一方、地方財政に目を向けてみますと、国の財政状況の厳しさと同様に、地方財政も依然として厳しい状況でありますが、国では、経済活動の進展などを踏まえた、地方税収の伸びや地方消費税の配分基準の見直しを反映し、地方交付税においては平成29年度と比較して2.0%の減少となったほか、財源不足額を補てんするため自治体が発行する臨時財政対策債も1.5%減少するなど、地方財政にとっては厳しい状況に変わりはありません。

こうした中、地方創生関連では地方自治体の先駆的な取り組みを支援する、地方創生推進交付金は29年度と同規模の1兆円が計上されております。

また、県においては、吉村県政3期目の2年目の年として、「心の通う温かい県政」という基本姿勢に立ち今回予算編成と同時に策定した「山形県財政の中期展望」に基づき歳入・歳出両面からの施策を講じつつ、中長期的な財政健全化の目標にも留意した予算編成の結果、一般会計の総額は、6,051億4,300万円で平成29年度と比較して1.3%の減少となっております。

県民一人ひとりが喜びと幸せを実感できる「自然と文明が調和した新理想郷山形」の実現を、県政運営の基本に捉え、人口減少対策が県政の最重要課題であるという認識に立って県政運営の基盤となる次の施策に、特に力を入れて取り組むとしております。

その一つ目は「県民総活躍」であります、女性、高齢者、障害者をはじめ、県民一人ひとりが家庭や職場、地域において、多様な能力をいかんなく発揮し活躍することができる環境整備を進めるとしております。二つ目は、「産業イノベーション」であります。ものづくりや農業、森林ノミクスをはじめ、全ての産業分野におけるイノベーション創出を支援し、産業の生産性向上や競争力の強化を図るとしております。三つ目は「若者の希望実現」であります。これからの本県の発展に大きな役割を担う若者が、希望を持ち、学び、働き、暮らし、活躍できるように応援するとしております。四つ目は「健康安心社会」であります。五つ目は、「県土強靭化」であります。県民の暮らしの利便性を高め、産業活動や国内外との交流を拡大し、やまがた創生につなげていくためには、高速交通網をはじめ社会資本の整備が重要であるとしています。こうしたことに力を注ぎ、山形の価値を高め続け、県民誰もが山形らしい豊かさを実感できる県づくりに取り組み、「自然と文明が調和した新理想郷山形」の実現を目指すとしております。

そのうえで平成30年度の県政運営の基本に基づく次の7本の柱を掲げております。

第1は、郷土愛を育み未来を築く子育て支援、多彩に活躍する人づくりであります。

待機児童の解消に向け、認可保育施設における低年齢児の保育体制の充実を図るなど、施設整備と保育人材確保の両面から保育の受入れ枠拡大を加速していくとしております。

第2は、いのちと暮らしを守る安全安心な社会の構築であります。健康づくりに対する機運を醸成し、社会全体で健康を支える新たな仕組みを構築するため、基金を創設するとしております。

第3は、新たな価値の創造、拡大、発信による活力ある産業の集積であります。

人手不足感が高まる中、県内産業の持続・成長に必要な労働者の確保と労働生産性向上を推進するため、IOT、AI、ロボット等の導入や高校生の地域産業に対する理解促進を図るとしております。

第4は、高いブランド力で国内外に展開する農林水産業であります。関係機関一丸となって、生産・販売・PRを展開することにより、「雪若丸」ブランドを全国に広め、「つや姫」とともに激化する産地間競争に打ち勝っていきたいとしております。

第5は、観光立県の確立であります。文化・歴史・美食など本県の地域資源を磨き上げるとともに、デスティネーションキャンペーンの効果を県内全域に波及させる取組みを展開するとしております。

第6は、再生可能エネルギーによる産業振興と地域活性化、国内外に誇れる優れた環境資産の保全・創造・活用」であります。

最後の第7は、地域活力と多様な交流を生み出し災害に強い県土基盤の形成であります。

山形らしい移住・定住支援など新たな取組みを展開し、防災・減災・長寿命化の観点から、道路・河川などの社会資本整備についても、必要な予算を確保し、災害に強い県土基盤の形成を図っていくとしております。

いずれの項目をとっても本町の重点施策と重なるものであり、県の施策を注視しつつ各種施策を推進することが特に重要であります。

今後、本町といたしましては、国・県における経済再生に向けた地方創生関連事業をはじめとする新たな施策の展開や平成31年度から予定されている森林環境譲与税(仮称)の創設や消費税率改正など、国・県の動向に細心の注意を払い、情報を的確に把握するとともに、制度の有効活用を図りながら、健全な財政運営に努めてまいりたいと考えております。

平成30年は、戌年であります。新たに芽生えた新たな価値が成熟し収穫できる実りの年といわれております。

それでは、平成30年度の主な施策と新規事業について申し上げます。

1点目として、平成30年度は、平成27年度から平成31年度を計画期間とする本町の総合戦略の4年目の年にあたり、将来人口ビジョンでは、2040年の町の人口16,292人を想定しつつ様々な事業を進めておりますが、これまで進めてまいりました事業の実績を検証し、安全、安心で活力ある町づくりを進めてまいります。また、平成30年度は、河北町総合計画、後期5ヵ年(計画期間平成28年度から平成32年度)計画の3年目を迎え、引続き健全財政の運営を図り「安全な健康都市かほく」に努めてまいります。

冒頭に述べました谷地橋4車線事業化の実現に関わる周囲の状況とその役割につきましては、平成30年度中に東北中央自動車道が、東根北ICと福島間の開通が予定されており、山形空港及び山形新幹線とともに一層都市圏との時間的距離が短縮されるなど、谷地橋は、東日本大震災時の教訓からも太平洋側と日本海側を結ぶ重要路線と位置づけられておりますことはご承知の通りであります。しかしながら、現状の谷地橋は、町民の通勤・通学の要衝でありながら、片側一車線のため朝夕の交通混雑は恒常化しており、これが解消されるためには、谷地橋4車線化による早期解決を図る以外にはないのであります。

私は、この4車線化実現のために引き続き全力で取り組んでまいります。

2つ目は、役場新庁舎の着工についてであります、新しく制度化された国の財政支援の期限が平成32年度までとなっておりますので、基本設計及び実施設計を年内に完了し、年明けには本体工事の発注を行い、平成33年3月の完成を目指してまいります。

3つ目は、急増する外国人観光客を始めとする国際交流の活発化を見据えた英会話等の教育拠点施設の整備であります。今後訪日外国人旅行者が急増することを踏まえ、本町においては、益々必要となる外国語の習得や、インバウンドの活性化を図り、増加する外国人観光客を紅花資料館、林家舞楽、郷土の食文化などへの誘客に結びつけることが必要あります。そこで、紅花資料館に近い谷地西部小学校の食堂を改造し、町独自の英会話等の教育拠点施設と位置づけ整備を図ってまいります。

4つ目が、子育て支援の充実であります、これまでの中学校までの医療費の無料化をはじめ3歳未満児への支援を継続するほか子育て世代の方々が、職場や地域において多用な能力を十分に発揮し活躍することができる環境整備を図るため新たに0才児保育への保育料支援を行ってまいります。

5つ目が、新たな農業政策と新たな国民健康保険制度への対応であります。

平成30年度には、昭和46年から本格的に実施されてまいりました米の生産調整制度が廃止となることに伴い、本町といたしましては、米の需給動向を踏まえつつ引続きこれまでの生産目標数量を目安の数量と定め生産農家等に生産調整をお願いすることといたしております。

なお、転作田につきましては、本町の産地戦略作物としての枝豆、大豆、とうもろこしを中心とした団地化とさくらんぼにあっては新品種である山形C12号への更新を促しその産地形成につとめてまいります。

国民健康保険は、県が主体となる運営方式に変わることを機に、国民健康保険税はこれまでの4方式から資産割を廃止し、平等割、世帯割、所得割の3方式に改め将来的には県内統一の保険料を目指すことといたしております。初年度となる町の保険税は30年度においては現行より20%強の引下げが見込まれるところであります。

6つ目が、健全財政であります。

本町の地方債残高は、年々減少しており、平成30年度当初予算では、前年度から約2億2千万円減少し、その残高は約63億円と見込んでおりますが、昨年策定いたしました、新庁舎建設基本計画において定めた、庁舎本体建設費29億円、関連する事業を含めた総額を38億円とする、新庁舎建設がいよいよ本格化してまいります。財政的には、新庁舎建設に係る地方債の発行が今後続きますが、交付税措置の財政支援を伴う起債の活用や過去に発行した大口の起債の償還が終了を迎えることなどから、引き続き健全な財政運営に十分配慮して参る所存であります。

以上、平成30年度の町政運営について、所信の一端を申し述べてまいりましたが、私は町長就任以来、行政執行の基本姿勢は、常に中庸を旨とし、一貫して「町民の目線に立った、町民主役のまちづくり」であり、健全財政を堅持しつつ、町民主導による協働のまちづくりを推進してまいりました。新年度におきましても山積する行政課題に正面から立ち向かい、町民の皆様や議会と対話を重ね、次代を担う「子どもの声があふれるまち」、そして、「心のぬくもりのある幸せが実感できるまち」を実現するため、職員とともに全力で取り組んでまいります。町民の皆様並びに議員各位に、より一層のご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、私の施政方針とさせていただきます。

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