令和4年度施政方針


 本日ここに、令和4年3月河北町議会定例会を開会し、令和4年度一般会計及び特別会計予算案をはじめ、関係諸議案のご審議をお願いするに当たり、私の町政運営に対する基本方針と新年度の主な施策の大要を申し上げ、議員各位並びに町民の皆様のご理解とより一層のご協力を賜りたいと存じます。

 私は、平成31年2月に町長就任以来、3年1か月が経過いたしました。加速化する人口減少問題を直視し、この間一貫して、まちづくりの基本を「動く つながる 夢叶う」として、「子どもに夢を」、「若者に自信を」、「みんなに元気を」との思いを込め、「ゲートウェイタウン構想」、「やる気で稼ぐ人づくり、仕事おこし」、そして「互助共助の住みよいまちづくり」の3本を柱として、町政運営に取り組んでまいりました。人口減少が加速する厳しい現実に加え、新型コロナウイルスによる感染症の発生・拡大に直面し、未だ収束が見えないことに対する言い知れない不安と社会経済活動の停滞の長期化が続き、また、令和2年7月、これまで経験したことのない豪雨災害に見舞われるなど、大きな苦難に直面しましたが、議員各位そして町民の皆様のご理解、ご協力、ご尽力をいただきながら、町政運営に全力を傾注してまいりました。心から感謝を申し上げるものであります。

 はじめに、冒頭に申し上げました3本の柱の就任以来の成果について申し述べさせていただきます。
 まず、高速交通網と近い本町の立地を活かして人・企業を呼び込む「ゲートウェイタウン構想」では、町民各層の参画をいただきながら道の駅再生プロジェクトを立ち上げ、道の駅本来の機能に加え、農商工観光連携による産業の活性化と新規就農者の獲得につなげる新たな挑戦の場、情報発信の場として位置づけ、令和5年4月のグランドオープンに向けた整備・改修に着手することといたしました。また、花ノ木工業団地等への企業立地を促進し、雇用の増加、町内経済の拡大に資することができました。
 仕事おこしを支援し、産業振興を図る「やる気で稼ぐ人づくり、仕事おこし」では、農商工観光連携による「かほく創生」に向け、その牽引役として期待される地域商社設立への支援を行うとともに、農商工観光推進ネットワーク会議を立ち上げ、イタリア野菜など、これまで培ってきた戦略的販路拡大やブランディングを起点とした取組みを加速することとしています。また、ふるさとづくり寄附金については、全国から多くの寄附をいただき、町内産業の活性化、交流人口の増につなげてまいりました。
 オール河北の子育て支援、町民に寄り添った防災・減災や生活環境の安全を確保する「互助共助の住みよいまちづくり」では、子育て支援として、結婚新生活に対する支援、出生・就学・進学といった節目に支援するかほく安心子育て応援事業、高校3年生までの医療費の無償化など、子育て支援に優先的、重点的に取り組んできたところであります。また、近年、頻発し激甚化している自然災害に備え、令和2年7月の豪雨災害をも教訓にして、防災専門員を配置し、地域の自主防災会とともに実践的な訓練を行うとともに、防災行政無線の機能強化、防災ラジオの配付、ハザードマップの作成など災害時の情報伝達の充実、排水ポンプの整備など防災装備を強化してまいりました。

 令和3年度は、昨年度に引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により、社会経済活動は制約を余儀なくされ、閉塞感から解き放たれるには至らないまま経過する年となりました。現在、変異株であるオミクロン株がこれまでにない感染力の強さをもって急速に拡大して猛威を振るい、第6波の渦中にあります。収束の決め手となるべきワクチンについては、河北町では昨年4月から集団接種を基本として取り組み、11月末までで2回目の接種を完了し、さらに、1月18日からいち早く3回目の接種を開始するなど、地元医師会や関係者のご協力、町民各位のご理解のもと、希望者への円滑なワクチン接種に努めてまいりました。また、社会福祉施設への感染予防用品・備品等購入支援、PCR検査補助などの拡大防止対策、かほくほくほく応援券、商工業者への持続化支援金や農家への米需要の減少に対する交付金など、様々な感染拡大防止対策、経済対策を講じてまいりました。併せて、社会経済活動が低迷する中、全世帯への特別定額給付金の支給、幼児及び小・中学校児童・生徒を対象にした支援をはじめ、関係者との情報・意見交換に努め、町内の実情や関係者のご要望を踏まえながら、機動的な支援、事業展開に努めてまいりました。新型コロナウイルス感染症の収束は依然として不透明な状況でありますが、国、県の対策、施策と連動しながら、ワクチンの3回目の接種や若年層への接種など感染拡大防止対策、経済対策の両面からできる限りの対応を行ってまいります。

 令和2年7月の豪雨災害からの復旧・復興につきましては、河北町豪雨災害復旧・復興推進本部を設置し、総務課内に新設した豪雨災害復旧・復興推進室を中心に全庁的対応を進めているところです。これまでの間、最上川中流・上流緊急治水対策プロジェクトに押切・吉田地区、溝延地区の築堤整備が令和11年度までの期間において進められる事業として位置づけられ、昨年末に国土交通省から案が示されました。溝延地区については令和3年度から事業化がなされ令和7年度をもって完成する工程、同じく押切・吉田地区についても令和9年度をもって完成する工程となっています。併せて、支川である古佐川については、国直轄事業と並行して県による事業化が決定しました。本事業については、促進協議会や地元関係者の数次にわたる要望・要請が実を結んだものであり、お力添えをいただいた皆様に改めて感謝するものであります。また、住宅・事業所の復旧、町道・農道・農業施設の復旧がともに完了し、農地についても令和3年度の作付けに一部支障があったものの、すべて復旧が完了しております。林道については被害が甚大で広範囲にわたっていることから、引き続き復旧を進めてまいります。

 新庁舎整備につきましては、昨年9月に建物が竣工し、エネルギー棟、車庫も併せて完成したことから、去る12月18日に完成記念式典を挙行し、新春4日から業務を開始したところであります。整備は、旧庁舎等解体工事と南側外構工事の完成をもって、令和4年度で完了する予定であり、職員一丸となって明るい役場づくりに努め、新庁舎の機能を十分活かして町民サービスの向上につなげてまいります。

 令和4年度に向けましては、国の令和4年度予算案においては、新型コロナ対策に万全を期しつつ、「成長と分配の好循環」による「新しい資本主義」の実現を図るとしており、成長戦略として、デジタル、グリーン、量子、AI、宇宙、次世代半導体等の研究開発の推進、「デジタル田園都市国家構想」の実現、「経済安全保障」のためサイバーセキュリティ対策の強化などを図るとしています。また、分配戦略として、介護、保育、幼児教育等の従事者の処遇改善、成長分野を支える人材育成など人への投資の推進、「下請けいじめゼロ」を実現するための監督体制の強化を図るとしています。歳出予算では、社会保障関係費と防衛費が過去最高となっており、新型コロナウイルス感染症対策予備費として令和3年度と同様に5兆円が計上されております。歳入予算では、企業業績が回復傾向にあることから税収は7兆8,000億円の増加が見込まれています。地方財政計画については、地方税や地方譲与税の大幅な増加に伴い、令和3年度に比較し7,800億円の増、一般財源総額も203億円の増となっており、「地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源の総額について2021年度地方財政計画を下回らないように同水準を確保する」とした方針が堅持されたものとなっております。地方交付税の総額については、出口ベースで3.5パーセントの伸びとなる一方、地方税等の増加により臨時財政対策債の発行額は67.5パーセントの減少と大きく抑制されたところです。

 県の令和4年度予算案においては、「人と自然がいきいきと調和し、真の豊かさと幸せを実感できる山形」の具現化に向け、「子育てするなら山形県」の実現、「健康長寿日本一」の実現、「県民幸せデジタル化」、「1人当たり県民所得」の向上、やまがた強靭化などを県政運営の柱に据え、「コロナ克服・やまがた新生予算」と銘打ち、感染拡大防止と経済再生の両立を目指しつつ、急速に普及するデジタル技術を使い、介護や農林水産業などの各分野が抱える担い手不足の解消につなげるとしているところであります。

 令和4年度の経済動向については、新型コロナウイルス感染症の影響、原油高、原料価格の高騰、さらに、憂慮すべき国際情勢の動向など、予断を許さない厳しい情勢にありますが、町民各位の負託と期待に応えるべく、本町の令和4年度の町政運営及び予算編成について所信を申し上げます。

 令和4年度は、「第8次河北町総合計画」の計画期間の2年次目となります。まちづくりのグランドデザインとなるこの計画に基づき、「輝く人・町 夢と未来へ挑戦するまち」の実現に向けて踏み出す年としてまちづくりを進める所存であります。

 はじめに、最優先で取り組んでいる若者・子育て支援については、「かほく子育て応援事業」の拡充、幼児教育・保育の段階的負担軽減、学校給食費の負担軽減、医療費の負担軽減など、子育て世代への支援を大幅に拡大し、若い世代、特に若い女性の地元回帰や地元定着に向けた環境の整備を、仕事と暮らしの両面から行ってまいります。
 また、新たな魅力を発信し、賑わいのあるまちづくりについては、児童動物園のリノベーションプロジェクトの推進と道の駅かほくの再生に向けた準備の年としてまいります。また、地域の未来を担う若い世代にも地域活性化の一翼を担っていただくことを期待してスタートした産学官連携プロジェクトについても、谷地高校、地域商社とともに深化させてまいります。
 頻発化・激甚化する自然災害への備えについては、押切・吉田及び溝延の両地区の堤防整備について本格的に動き出す年となります。町としても、谷地工業団地の排水対策、公共施設の防災機能の検討等のハード整備、消防団員の処遇改善等のソフト充実など、防災・減災対策を一層強化してまいります。
 また、喫緊の課題である循環型社会の実現とゼロカーボンシティ宣言に向けて、地域からの取組みを加速してまいります。

 以上申し上げました町政運営の方針を念頭に、第8次河北町総合計画に示した5つのまちづくりの目標毎に定めた基本施策の下、令和4年度予算案におきましては、健全で持続的な行財政運営の確保に留意しながら、「若者が選ぶまちづくり」、「オールかほくで応援する子育て支援」、「新たな魅力を発信しにぎわいのあるまちづくり」の3点を重点施策として位置づけて編成したところであります。

 1点目の「若者が選ぶまちづくり」については、人口減少に歯止めをかけるために、移住者の住宅購入・新築を支援する移住定住促進事業や在来工法による改築を支援する持家住宅促進事業を継続するとともに、地域との対話を継続しながら旧町民プール跡地などを活用した地元回帰を促進する住環境を整備するための調査に取り組みます。また、「若い世代の女性」を対象にした移住定住事業の推進、アンテナショップでの関係人口創出の機能強化に取り組み、若い世代の移住定住を促進する環境整備や情報発信を進めてまいります。

 2点目の「オールかほくで応援する子育て支援」については、新たに小中学校給食費の半額助成を実施するほか、令和3年度から実施している「かほく安心子育て応援交付金」について、高校入学時についても、小学校入学時、中学校入学時と同様に5万円を交付することとし、制度の拡充を図ります。さらに、健やかに子どもを産み育てるため、マタニティスクールの実施や3歳児の弱視の早期発見のための検査の導入など母子保健事業を充実します。

 3点目の「新たな魅力を発信しにぎわいのあるまちづくり」については、新庁舎の外構工事と並行して、児童動物園のリノベーションに向けた調査設計を行い、新庁舎と児童動物園を核とした賑わいづくりに着手します。さらに、道の駅かほくを再生、令和5年4月のグランドオープンを目指し、施設の改修の準備を進めるとともに、最上川グリーンパークの魅力アップに取り組みます。

 また、活力のある地域経済の実現に向けて、イタリア野菜、ワイン用ブドウ、国産ナッツを戦略的作物として生産販売加工に取り組むほか、イタリア野菜等の町産品の販路拡大やワイン醸造の支援、さらにはブランド化など、農商工観光連携施策を推進し、産業の活性化、新規就農者の確保・育成につなげてまいります。また、国内最大級の起業支援や店舗整備、特産品開発などの支援を継続するとともに、農家の収入保険新規加入の奨励など農業経営を支援してまいります。

 新型コロナウイルス感染症対策としては、3回目のワクチン接種を計画的に進めるほか、児童・福祉施設に対する感染症対策用品の購入支援や河北病院でのPCR検査の補助を継続し感染拡大防止を図ります。また、感染症克服経済対策として、かほくほくほく応援券事業に取り組み、事業者の支援を行うこととしております。

 これらの事業のほか、新たな取り組みとして、町の路線バスの見直しに向け、高齢者等を対象にした通院や買い物などに利用できるタクシー利用助成の試行事業に取り組むほか、高齢者世帯の雪下ろし等支援の拡充、総合検診の充実を図ります。

 ゼロカーボンシティ宣言に向けては、講演会を実施するなど機運の醸成を図るとともに、蓄電池を再生可能エネルギー導入支援の対象とするほか、生ごみ処理機の補助対象を拡充するなど循環型社会の実現を目指します。

 教育・生涯学習については、学校教育が直面している課題への対応として、教育委員会において小学校のあり方検討委員会を立ち上げ、検討に着手するとともに、河北中学校の長寿命化に向けた調査を進めるほか、ICT教育を推進してまいります。また、移動図書館車の更新や町民体育館アリーナの床改修、サハトべに花ホール舞台機構設備の改修など生涯学習環境の充実を図ります。

 これらのことから、令和4年度一般会計当初予算案については、総額が105億6,700万円と、役場新庁舎本体の整備工事が終了したことなどから、前年度に比較し、6億2,300万円、5.6パーセントの減となりましたが、前年度に引き続き100億円を超える規模となりました。
 なお、この一般会計及び各特別会計の主な歳入歳出予算の状況については、提案理由により改めてご説明申し上げます。

 以上、令和4年度の町政運営について、所信の一端を申し述べてまいりましたが、健全な財政運営に十分意を用いながら、輝く人・町・夢と未来へ挑戦するまちを目指し、山積する課題に果敢に立ち向かってまいりますので、議員各位並びに町民の皆様に、より一層のご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、令和4年度における私の施政方針とさせていただきます。

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