紅染め

更新日:2023年06月30日

紅染めによって織りなされる色は緑、黄、橙、淡紅、濃紅、二藍などがあります。

 

 

紅染めについて

べにりんずじづるとしょうちくにきつこうもんしぼりぬい振袖の画像

紅綸子地鶴と松竹に亀甲文絞繍振袖
(紅花資料館)

およそ3世紀頃、紅花が日本に伝来したのちに、奈良・平安時代の上流階級で紅染めの衣装が流行しました。
紅花 の花びら には 2つの色素(黄色・赤色)が含まれていおり、この比率は 99 %以上が黄色で、赤色はわずか 1%未満です。このため、 大量 に花弁を使う紅染めは大変高価なもので、江戸時代中期頃まで庶民の手には届かない憧れのものでした。
江戸時代後期に友禅などの模様染めが盛んになると、紅花の生産量も増え、徐々に庶民へと広がっていきます。
明治時代からは安価な化学染料への置き換わりが起こり、古来の紅花染めはほとんど見られなくなりました。

べにもちの画像

紅餅(花餅ともいう)

 

 

紅花の花から赤色を抽出するためには、 花び らを摘み、洗い、寝かせ、紅餅(べにもち)に加工したのちに、やっと抽出することができるようになります。

 

紅花と藍で染分けた刺し子糸(藍色、紫色、ピンク、オレンジ、黄色、黄緑色)の画像

紅花と藍で染分けた刺し子糸

 

 

紅花の黄色・赤に 青色 (藍染め )を重ねること で、三原色のすべてがそろい、どのような色にも発色することができます。

 

6月中旬の紅花資料館のガラスハウス紅花栽培の様子です。紅花畑ぜひ見に来てね!(紅花の中にいるべにのすけの写真)