令和8年度施政方針

更新日:2026年03月25日

本日ここに、令和8年3月河北町議会定例会を開会し、令和8年度一般会計及び特別会計予算案をはじめ、関係諸議案のご審議をお願いするにあたり、私の町政運営に対する基本方針と新年度の主な施策の大要を申し上げ、議員各位並びに町民の皆様のご理解とより一層のご協力を賜りたいと存じます。

今、町政を取り巻く現状、課題を考えるとき、気象災害の激甚化、国際情勢の不安定化や円安の影響、生産資材・エネルギー・食料の高騰、さらには人口減少に伴う人手不足や少子化の加速など、社会・経済のあらゆる分野において、地域経済の底上げと将来に展望が持てる施策が求められております。

少子化に歯止めがかからない本町の現状を考えた時、特に子育て支援の充実と教育環境の整備は、将来の町の活力を左右する重要なテーマであるとの認識に立ち、保育料の負担軽減、教育の質の向上や環境整備、そして子育て世帯が安心して暮らせる地域づくりを進め、若い世代が「この町で暮らしたい」と思える環境づくりに取り組んでまいりました。また、令和2年7月の豪雨災害を踏まえて、復旧・復興に向けた治水対策や防災装備の充実、地域コミュニティとの連携強化、そして町民一人ひとりの防災意識の向上に全力で取り組んでまいりました。

新年度は、昨年ご可決いただいた第8次総合計画後期基本計画に沿って、「輝く人・町 夢と未来へ挑戦するまち」の実現に向け取り組んでまいる所存であり、町民の皆さまの声を丁寧に伺いながら、未来を見据えた町政運営に努めてまいりますので、議員各位におかれましては、引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

はじめに、令和7年度の町政課題に係る取り組み状況について申し上げます。

町政運営においては、将来の持続可能な発展を支える基盤としてまちづくりの指針となる「第8次河北町総合計画」に基づき、4つの重点施策を柱として取り組みを進めました。

4つの重点施策の柱に沿って申し上げますと、まず一つ目の「くらしの応援による住みよいまちづくり」については、将来的に持続可能で誰もが利用しやすい町営路線バスやタクシーを活用した公共交通を構築することを目指す「河北町地域公共交通計画」の策定を進めてまいりました。

さらに、移住定住促進事業として、首都圏で開催する移住検討者向け相談会に参加し、町職員と地域おこし協力隊が町の魅力や支援制度を広くPRし、東京圏からの移住者に対する移住支援金の支給や本町に住宅を購入して町外から移住する方への補助金による支援を実施するとともに、旧河北町民プール跡地を活用して、若者や子育て世帯に魅力ある住環境を整備することで地元回帰の流れを促進させる「地元回帰促進住宅開発事業」の実施設計を行い、令和8年度の工事着工に向けた準備を進めているところです。

二つ目の「オールかほくで応援する「かほくっこ」支援・人づくりへの投資」については、令和7年度から令和11年度の計画期間となる「第3期河北町子ども・子育て支援事業計画」を策定し、保護者が「どのように子育てしたいか」、「働きたいか」、「暮らしたいか」といった当事者の視点に立ち事業を展開してまいりました。高校生までの医療費の無償化、小中学校給食費の完全無償化、出生時に10万円、小学校入学時、中学校入学時、高等学校入学時等に5万円を交付する「かほく安心子育て応援事業給付金」「認定こども園等の3歳児以上の副食費を無償化」を堅持しつつ、0歳から2歳の保育料につい町基準の所得階層9区分のうち「第7階層」世帯の保育料の負担軽減を国・県に先駆けて実施するなど、子育て支援の取り組みを拡充するとともに、助産師によるお母さんのケアや授乳・育児の相談を訪問型で受けられる産後ケア事業、言語の理解能力や社会性が高まる成長・発達が著しい時期である5歳児の健康診査を新たにスタートし、多様な子育てへの支援を展開してまいりました。

さらに、教育委員会においては、子供たちにとって、よりよい教育環境を構築することを目的に、令和6年10月に「河北町立小学校の整備に向けた基本方針」を策定し、今年度その基本方針に基づき「河北町立小中学校整備委員会」において議論を重ね、「河北町の小学校と中学校の学びを一つにつなぐ学校づくり」、「子供、教職員、地域の方々がいきいきと活動・交流できる、ゆとりある学び・育ちの場」、「一人一人の発達段階や特性に応じ、様々な学習の場・居場所を選べる環境」、「学校と地域の歴史・文化を継承し郷土愛を育む、子供たちの未来を創る学校」、「安全・安心で災害に強く、誰もが集う学校」の5つを河北町小中学校整備基本コンセプトとした「河北町立小中学校整備基本構想・基本計画」の策定を進めているところです。

県立谷地高等学校への支援につきましては、情報発信コーディネーターの配置や楽弁支援、通学助成、就学応援券による支援、学習支援のアプリ導入への支援を継続しつつ、谷地高を支援する会と連携しながら、2学級の堅持に向けた入学者確保に努めてまいりました。また、地元回帰につなぐ人材育成就学支援や就職促進奨学金返還支援事業を展開し、人材育成・若者定着に繋げる施策に取り組んだところであります。

三つ目の「にぎわいづくりと産業振興」については、河北町児童動物公園リノベーションプロジェクトを展開し、今年度4月に「かほくまなび館ずーいく」が開館いたしました。本リノベーションプロジェクトはガバメントクラウドファンディングを活用し、みなさまからの温かい寄附により事業が達成されたものであります。本事業については、常時無料で見学できる動物園、野生動物を救助飼育する動物園としてマスコミから数多く取り上げられ、魅力的な地域づくりを表彰する「やまがた景観賞」において県知事賞、さらに「ふるさと納税自治体連合会表彰」で優秀事例に選ばれるなど本町の魅力発信に大いに貢献し、にぎわいづくりの起爆剤的存在になっているところであります。

活力ある地域づくり、地域経済の活性化に向けての取り組みにおいては、町産品の販路拡大や町産ぶどうを使用したワインの販路開拓、新規就農者等への家賃補助・農業用機械購入支援を継続して行ったほか、農地の整備や農業用施設整備に対する支援を開始しました。

また、経営資源を互いに持ち寄り所得向上につなげる農商工連携推進プロジェクトを推進し、「河北産 秘伝豆クラフトビール」の開発・販売につながっています。さらに、新たな起業支援として、初期投資経費の補助と融資に対する利子補給を行う「河北町みらい応援創業支援事業費補助金」を継続し、3件の創業実績をあげております。

四つ目の「安全・安心で健やかに暮らせるまちづくり」については、令和7年度は、大きな自然災害は幸いにも少ない年でしたが、早い梅雨入り・梅雨明けとなり、早い時期からの高温・多照により降雨が少ない天候がつづいたことから、農作物への被害、特に稲作への被害が懸念されたところです。町では7月に「渇水対策連絡会議」を立ち上げ、高温・少雨に対する緊急支援事業補助金を講じたほか、関係機関等と協力し圃場への用水を日ごとに地域指定して流す「番水」の実施や排水路からポンプアップして用水を確保するなどの早急な渇水対策をとったことにより、秋の水稲収穫量の減少等については極力回避できたところです。また、山形県内各地でツキノワグマの出没が激増していることを受け、県においては初のクマ緊急対策協議会を開き、県民への注意喚起の徹底や国、市町村との連携強化など、対策強化を指示したところです。本町においても市街地でのクマの出没が激増し、町では「クマ対策連絡会議」を設置し、クマ出没情報の共有、小中学校における通学への対応などについて関係機関と連携し、農作物の食害や町民の安全・安心を守るためのクマ対策を講じたところです。具体的なクマ対策措置として、予備費及び補正予算により、河川の藪刈り払いや不要果樹の伐採、対策備品の購入など早急な対応を講じたところです。さらに市町村支援として県と県警が連携して組織する「緊急銃猟タスクフォース」を県内で初めて河北町に派遣いただき、令和7年9月に改正された緊急銃猟判断基準を踏まえた訓練を実施するとともに、緊急銃猟の判断など対応方針の決定や具体的な緊急銃猟の計画検討、安全措置の確保などの手順を県警・猟友会を含めた関係機関で確認したところであります。

防災力の強化としては、令和2年の7月豪雨災害を受けて国・県と連携して最上川水系流域治水プロジェクトを推進し、押切・吉田地区、溝延・田井・杉の下地区浸水被害の軽減を喫緊の課題として取り組みを進めるとともに、押切地区に河北押切排水機場を新たに整備しました。さらに災害時や緊急時に町民に迅速かつ確実に情報を伝えるため、防災行政無線を更新するとともに、指定避難所等において安全を確保し生活を維持するための災害備蓄品の確保に努めたところであります。さらに県と連携し槙川流域の内水対策に向けた地元との勉強会を継続し、県において、治水対策の詳細設計や河道掘削に着工するとともに、町としても国、県、関係機関、団体と連携しながら、水田の多面的機能を活用した田んぼダムの取り組み区域を拡大するなど、内水対策の強化、拡充に取り組んでいるところであります。

県立河北病院及び寒河江市立病院の統合再編問題につきましては、町民、利用者が良質な医療が受けられる医療の確保、将来に希望をつなぐ医療の確立に向けて、積極的に意見を述べてまいりました。令和7年7月に開催された「県立河北病院及び寒河江市立病院の統合再編・新病院整備に関する協議会」において、新病院の建設予定地が現寒河江市立陵東中学校敷地に決定され、令和8年1月には「県立河北病院及び寒河江市立病院の統合再編・新病院整備 基本計画(案)」が示されたところであります。新病院については、時代とともに変化する医療ニーズに応えながら、住民の健康と安心を支える地域に根差した持続可能な病院として、「安心して妊娠・出産・子育てができる西村山地域、里帰り出産ができる西村山地域」、「地域包括ケアの中核となる新病院の整備に向けた地域医療連携ステーションの運用」、「三次緊急病院、急性期病院との連携の核となる新病院の救急部門の拡充整備」等をお願いし、医療確保の役割を充分発揮してもらえる新病院となるよう取り組むとともに、新病院への通院手段の確保や地域医療連携の確保、町内の医業承継問題に全力で取り組んでまいります。

次に、国の政策をめぐる動向について申し上げます。令和7年6月13日に閣議決定された国の「経済財政運営と改革の基本方針2025」では、物価上昇を上回る賃上げの普及・定着を図るとともに、地方創生2.0の推進、投資や資金運用による将来の賃金・所得の増加などにより賃上げを起点とした成長型経済の実現に向けた方向性が示されました。また、現在の政府の基本方針としても「強い経済の実現」、「地方を伸ばし、暮らしを守る」、「外交力と防衛力の強化」を掲げ、成長投資で経済規模の拡大を図る財政運営にシフトしております。

地方行財政基盤の強化については、人口規模が縮小しても経済成長し、社会を機能させる適応策を講じていくことが重要であるとしています。そのため、「給付から投資へ」という方針に基づき、新たに「地域未来戦略本部」を創設し、地域毎の産業クラスターの形成やデジタル技術を活用した基盤強化を加速するとされているところです。

令和8年度の地方財政対策では、地方一般財源総額の確保を図り、地方交付税は出口ベースで対前年比プラス6.5パーセントを確保し、物価高や官公需の価格転嫁や教育無償化への対応、脱炭素化の推進などの見通しが示されたところであります。

国の令和8年度予算(案)については、予算規模は過去最大となる見通しであり、社会保障関係費について、保険料負担抑制に向けた歳出改革を継続しながら高齢化による増加分に経済・物価動向等を踏まえた対応分を見込んでおります。重点施策として、教育関係では、高校無償化と給食無償化への支援や、日本経済をデフレ型から成長型へ移行させることと、国民の安全・安心を確保することに主眼が置かれています。主なものとして、「成長型経済」への転換と持続的な賃上げ、地政学的リスクへの対応と頻発する自然災害への備え、社会保障の持続可能性と少子化対策、東京一極集中是正とDXによる地方創生の推進が掲げられているところです。

県の令和8年度予算(案)については、25年ぶりに7,000億円台の予算編成となり、「人と自然がいきいきと調和し、真の豊かさと幸せを実感できる山形」の実現に向け、生活経済対策・新生やまがた未来予算と銘打ち、「県民のウェルビーイングの向上」「県内経済の持続的な成長」「安全・安心な地域づくり」の3つの施策展開の方向性を重視していくとしております。

本町の令和8年度の町政運営及び予算編成について所信を申し上げます。

令和8年度は、昨年議決をいただいた「第8次河北町総合計画後期基本計画」のスタートの年となります。国や県の政策・施策の動向を踏まえながら、直面する物価高騰対策と経済の活性化、防災・医療など安心して暮らし続けられる基盤づくり、農商工観光振興・雇用の創出と人口減少・少子高齢化対策に取り組むとともに、10年先20年先を見据えた土台づくりを進め、次世代につなぎ「希望を持って暮らせるまちづくり」「輝く人・町 夢と未来へ挑戦するまち」の実現に向け前進してまいる所存であります。

来年度予算の重点施策として、「住むならかほく、安全・安心の基盤づくり」、「産業振興と農商工観光連携」、「次世代につなぐ支援・将来への投資」の3つの柱を据えました。

一つ目は、「住むならかほく、安全・安心の基盤づくり」であります。加速する人口減少に対応し、「住みたいまちづくり、住み続けたいまちづくり」、「選ばれるまちづくり」を進めるため、魅力ある居住環境の整備、若者の地元回帰につながる移住定住促進に向け住環境へ支援を強化します。また、地域公共交通について、べにのすけタクシーの土日祝日運行を開始するとともに、町民の医療の確保に向け医業承継支援スキーム構築のための調査を進めます。治水対策については、現在着実に整備が進んでいる築堤の完成を見据え、国、県、関係団体、関係機関と引き続き連携しながら、実効ある内水対策に取り組んでまいります。併せて、「ゼロカーボンかほく」に向けた取り組みを加速しながら良好な居住環境の整備を進めます。

二つ目は、「産業振興と農商工観光連携」であります。空港や鉄道が近接している強みを生かし、交流人口・関係人口の増加を図り地域経済を活性化するとともに、テレワークの普及やライフスタイルの多様化による「二地域居住」など国の施策を積極的に取りこみ、地域未来交付金を活用した令和8年度から令和10年度までの3か年事業として「かほくアグリ・リトリート事業」に取り組みます。今後、国の事業採択を得ながら、令和8年度は第3号源泉の掘削と交流拠点となるひなの湯、体験農園の整備に向けた設計を実施します。また、資材高騰、担い手不足、異常気象など厳しい環境下にある農業については、さくらんぼ安定生産に向けた様々な対策及び農地継承に向けた農地整地の支援拡充など、就農者育成と所得確保を起点とした振興を図るとともに、東京をターゲットにした本町の食や農の魅力発信プロモーションを展開し、農商工観光連携による産業振興を進めてまいります。

商工業については、重層的な起業支援を継続するとともに、深刻な人手不足が続く中で、中小規模の事業所支援、誘致企業の経営環境への支援を通して、商工会等と連携しながら魅力ある雇用の創出に努めてまいります。

新庁舎とともにまちなかの賑わいの起爆剤となっている児童動物園については、引き続き放鳥舎の壁面の改修を進めており、みんなでつくり、みんなに応援していただけるリノベーションプロジェクトを継続してまいります。

三つ目は、「次世代につなぐ支援・将来への投資」であります。

人口減少に歯止めをかけるには、増加に転じた町外からの転入者の増加傾向を維持加速するとともに、出生数を減少から増加に転じなければなりません。そのため、子育て支援の拡充、教育環境の整備、さらには、若者の定住、移住につながる施策を強力に進める必要があります。子育て支援については、令和2年度から実施している18歳までの医療費無償化、令和3年度から実施している出生時に10万円、小学校入学時及び中学校入学時に5万円、さらに令和4年度から高等学校入学時等にも5万円を支給する「かほく安心子育て応援事業給付金」事業、令和5年度から実施している小中学校給食費の完全無償化、令和6年度から実施しているこども園等の3歳児以上の副食費無償化を継続してまいります。さらに、0歳から2歳児の保育料について、子育て世帯の負担を軽減するため全ての階層に支援を拡充するとともに、「こども誰でも通園制度」をスタートするなど、子育て支援の充実に取り組んでまいります。母子保健事業では、産婦健康診査や1か月児健康診査、多胎妊娠の妊婦健康診査の費用助成を新たに実施するほか、プレコンセプションケア相談・支援事業に取り組んでまいります。

小中学校の整備については、現在教育委員会において「河北町立小中学校整備基本構想・基本計画」の策定が進められているところです。議会においては、学校整備特別委員会が設置され、小中学校の整備に関し財政の見通しについて検証が進められたところであり、ご意見の内容につきましては、複式学級の早期解消に向け現校舎を活用した統合について町民のご理解が得られるか、また、優先すべきとしている中学校の改修または新築、さらにはその場合、老朽化が進んでいる給食センターの整備をどうするのかなど財政面からの精査も含めた検証が必要になると受け止めております。いずれにしましても、教育委員会において様々な意見を踏まえながら議論・検討を重ねてきた「子どもにとって最適な教育環境をつくる」という教育理念を尊重するという基本姿勢に立って、小学校の早期統合と小中一貫教育の実現に向け、河北町総合発展計画後期基本計画に掲げた計画的な学校整備の推進、若い世代から選ばれる学校づくりに取り組んでまいりたいと存じます。

以上申し上げました3つを重点施策として位置づけた町政運営の方針の下、第8次河北町総合計画後期基本計画に示した5つのまちづくりの目標毎に定めた基本施策に沿って、令和8年度予算案におきましては、健全で持続的な行財政運営の確保に留意しつつ、これからの投資が将来のまちづくりの土台となり、希望を持って暮らせるまちづくりを進めるべく予算編成したところであります。

それでは令和8年度予算の主な取り組みの内容につきまして、総合計画の体系に沿って申し上げます。

「つながりを生む住みよい町」につきましては、東京圏からの移住者に対する移住支援金の支給や町外から住宅を購入して移住する方への各種支援を継続するとともに移住定住促進事業費補助金については、子どもがいる世帯への支援を拡充し、移住される方への支援を強化してまいります。新たな取り組みとしては、移住・定住を総合的に支援する移住コーディネーターを配置し、町の魅力や支援制度を広くPRしながら移住定住の推進を図ってまいります。また、旧町民プール跡地を活用した宅地造成事業を着実に進め、若者や子育て世帯に魅力ある住環境を整備することで地元回帰の流れを促進してまいります。

本町にとって、車を運転できない学生や高齢者などの移動手段の確保は、利便性の高い暮らしを守るうえで、極めて重要な課題であります。そのため、町営路線バスの運行に加え、高校生の山交バス通学定期券の購入費助成を継続し、令和5年度から平日のみ運行している通称べにのすけタクシー(高齢者等のタクシー利用助成)を、土日祝日も運行し、高校生や高齢者等の移動手段の確保と利便性の向上を図ってまいります。

2050年温室効果ガス排出の実質ゼロを目指すカーボンニュートラルの実現に向けては、太陽光発電設備、蓄電池設備並びに断熱窓導入等に対する助成制度を継続し、再生可能エネルギー・省エネルギー設備の導入を促進してまいります。また、新年度は、高齢者の熱中症発症の予防を図るため、自宅にエアコンのない高齢者のいる世帯に対しても省エネエアコンの購入費の一部を助成してまいります。

「みんなで支えあう安全・安心な町」につきましては、防災減災対策として、国が進める押切・吉田地区、溝延地区の堤防整備事業、関連して県事業で整備する古佐川、槙川の治水対策事業について、引き続き早期完成に向けて取り組むとともに、町としましても、国、県、関係機関、団体と連携しながら、水田の多面的機能を活用した田んぼダムの整備など、内水対策の強化に取り組んでまいります。

また、災害発生後の避難生活に必要な資機材や備蓄食料等を計画的に確保し、避難所の生活環境の改善に努めてまいります。

空き家対策については、空き家の利活用や解体、相続等でお悩みの方が、司法書士などの専門家に無料相談できる相談会を開催するとともに、空き家バンクによる空き家のマッチング、管理不全空き家解消に向けた除却支援などを継続してまいります。

また、町民、地域、行政が一体となった協働のまちづくりを推進するため、町民が主体となった地域づくり活動への支援を継続し、地域振興総合交付金やコミュニティ助成事業交付金による助成など、町民の参加と創意によって誰もが生き生きと輝いて暮らすことのできる地域づくり活動を支援してまいります。

「地域とともに健やかに暮らせる町」につきましては、0歳から2歳児の保育料について、国基準の「所得階層8区分」のうち、国の無償化制度の対象とならない第3から第5階層については、県と連携して保育料の負担軽減を図っておりますが、新年度からは町独自に全ての階層に支援を拡充してまいります。

また、母子保健事業では「5歳児健康診査」や「訪問型産後ケア」の継続に加え、多胎妊娠の妊婦健康診査、産後2週間、産後1か月の産婦健康診査、1か月児健康診査費用の支援を新たに開始します。加えて、若いうちから妊娠・出産を含めた将来のライフプランを考え、健康を維持していくプレコンセプションケア事業や全ての子どもの育ちと子育て家庭を支援する「こども誰でも通園制度」をスタートさせ、妊娠前の時期から出産・子育て期にわたる切れ目のない支援の充実を図ってまいります。

病気の早期発見と感染症の予防、健康づくりの推進については、健康診査や予防接種事業の充実を図ってまいります。新たにRSウイルスワクチンや高齢者向け高用量インフルエンザワクチンの定期接種に対する支援を行うなど、町民の健康を支える取り組みを充実してまいります。胃がんは死亡原因の上位にありますが、早期発見される割合が高く、早期に治療を受ければ比較的治りやすいがんの一つです。胃がんの早期発見のため、バリウム検査に加え内視鏡検査費用の一部助成を継続してまいります。さらに、働き盛り世代の健康づくりを支えるため、「代謝アップ教室」を実施します。

令和8年度は「第10期介護保険事業計画」を策定するとともに、健康で活力に満ちた高齢者が生きがいと喜びを持って活躍できる社会づくり、また、安心して暮らせるよう地域包括ケアシステムの推進など、地域共生社会を実現してまいります。

「新たな魅力を発信しにぎわいのある町」につきましては、国の地域未来交付金を活用し、「かほくアグリ・リトリート事業」に取り組みます。地域資源である「温泉と農」を組みあわせることにより付加価値を高め、交流拠点であるひなの湯をハブとして、ひなの宿の増築や体験農園の整備などを通じ町内周遊を促進し、滞在時間の延長とリピーターの確保を目指してまいります。

将来の農業を担う新規就農者の確保と所得の向上を図るため、農業技術や経営ノウハウの習得、農作業に必要な設備等の整備、研修事業などを支援するほか、農業に必要な機械購入に加え、農地の整地、作業小屋等の整備に対する支援を継続し、新規就農者の支援の充実を図るとともに、農地を継承する際に、既存の樹木や施設が大きなハードルとなっている現状を踏まえ、既存の樹木や施設などの撤去費用を支援してまいります。

また、厳しい人手不足の中での企業経営を余儀なくされている商工業については、商工会と連携しながら、商工業振興資金の活用や多様な人材の活用につながる取り組みを進めるとともに、起業に係る初期投資経費の補助と融資に対する利子補給を行う「河北町みらい応援創業支援事業費補助金」を継続し、起業支援の充実と地域経済の活性化を図ってまいります。

新庁舎とともにまちなかの賑わいの核となる児童動物園は、山形県唯一の動物園で、東北で唯一のオニオオハシや可愛いポニー、ヤギなど、たくさんの動物たちに会えるほか、新しい遊具や授乳室も完備し、家族みんなで一日中楽しめる場所に生まれ変わりました。引き続き、町内外の多くの来園者に愛され、応援していただける施設として、動物園の魅力アップとブランディング化を進めてまいります。

首都圏及び仙台を主なターゲットに、河北町産の農産物や特産品を扱った物産展、河北町の食をテーマとしたイベントを展開しておりますが、新年度は、新たな取り組みとして、都市部と地方の2拠点生活を希望する人が地域で交流できる場を企画・調整する、二地域居住コーディネーターを募集・配置し、「かほくアグリ・リトリート事業」を通じ関係人口の増加による地域経済の活性化を図ってまいります。

「ふるさとに学び次代につなぐ町」につきましては、現在教育委員会において「河北町立小中学校整備基本構想・基本計画」の策定を進めているところであり、小学校の統合と小中学校一貫教育の実現に向けた基本設計と、当面必要となる中学校の修繕に向けた調査を実施し、財政面からの精査を行い、議会、町民各位のご理解をいただきながら、小学校の早期統合と小中一貫教育の実現に向け、河北町総合発展計画後期基本計画に掲げた計画的な学校整備の推進、若い世代から選ばれる学校づくりに向け取り組んでまいりたいと存じます。

4月から、休日における部活動の地域展開がスタートし、中学校の部活動の受け皿となる「地域クラブ」を支援し、教員の働き方改革と、少子化でも持続可能なスポーツ・文化環境の整備を図ってまいります。

谷地高等学校については、就学・学習・通学への各種支援や「谷地高等学校を支援する会」をはじめとした地域による支援体制をつくり、谷地高等学校の強みや特色等の魅力を発信し、地域の人材育成を担う学校づくりを支援しているところですが、新たに、県外生の受入れに向けた地域みらい留学高校進学フェスに参加し、県外生の受け入れを支援してまいります。

河北中央図書館では、インターネットを通じ、パソコンやスマートフォン、タブレット端末から、いつでも・どこでも・簡単に、本を読むことがでる電子書籍サービスを開始します。

令和8年度一般会計当初予算案については、総額が109億400万円となり、令和3年度に次いで過去2番目の規模となりました。予算の執行にあたりましては、町民の皆様との「対話」を起点に、「参加と連携」による町政、「相互共助の町づくり」を視点に、職員一丸となって進めてまいります。なお、一般会計及び各特別会計の主な歳入歳出予算については、提案理由で改めてご説明申し上げます。

以上、令和8年度の町政運営について、所信の一端を申し述べてまいりましたが、チャレンジと未来への投資なくして発展は望めません。中長期的財政見通しのもと、持続的な財政運営に十分意を用いながら、「輝く人・町 夢と未来へ挑戦するまち」を目指し、10年先、20年先を見据えながら山積する課題に果敢に立ち向かってまいります。議員各位並びに町民の皆様には、より一層のご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、令和8年度における私の施政方針とさせていただきます。

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